原発事故周辺域の農産物に関する弊店の姿勢      
今般、福島原発事故発生時からの政府、東電発表に信憑性が低く、データも一般には分からないような
誤魔化しを感じます。本来ならば非常事態宣言を出さねばならなかった様な事態に政府は
「大丈夫である」と国民の健康保持よりパニックを回避すること、産業を守ることを優先するがために
現在の混迷はあると思います。 

未曾有の放射能が放出されて汚染されていたにも拘らず、同情心で当該区域農産物が売買されるムードが
ありますが、本当は原発事故からの土地浄化を最優先にし、被災された方へ本当の意味での国家補償を
政府が約束してくれることを期待するものです。私には放射能の怖さがどれだけなのか実体験としてはなく、
分かりません。活字になっていることを読んだとしても知識では入りますが、それが如何に身体に影響するのか、
まったく以って経験したことがないので分かりません。

分からないというのはそれ自体、不安であり、怖さを感じるものでもあります。
不確かなことをするために人生を無駄にする可能性もないとはいえません。
政府内部でも各省庁でも放射能受容基準が曖昧であり、国の将来を担う子供たちの環境や食に関しての対策も
不安が募っております。 努力して作出した農産物と農家の方には罪はありませんが、
放射能汚染の発表を鵜呑みにできない今、少なくと汚染した物資の拡散を手助けする行為は我々の子の世代に
恨まれることになるやもしれません。

悲しいかな、花市場でも群馬、茨城、山形、千葉、その他、関東以北の地区から、当たり前の様に入荷が
続いております。市場では東北からの盆花供給に関して懸念している旨が出されておりましたが、
この期に及んで店の売り上げを心配するような自分さえよければいい、という考えは捨て、
汚染地区からの農産物の拡散を防ぐべきと思います。

以上のような考えで弊店は出所が怪しい花を競り落とすことはいたしません。
それが小さな弊店が示せる姿勢です。何卒、ご理解頂けます様・・・・・

また被災地で懸命に頑張っておられる農家の方々が、後悔するような方法ではなく、
国に補償を叶えて頂けるように願い、人の身体に良い、幸せな産物をこしらえていただける様、
また生活が支えられる様、切に祈っております。

                                    平成23年5月26日